「なんでこんなにやる気が出ないの?」——その“だるさ”は、更年期のサインかも?
年齢を重ねるにつれ、「最近どうしてもやる気が出ない」「体が重くて動きたくない」と感じることはありませんか?
そんな“なんとなく不調”に戸惑うあなたへ。
実はその感覚、更年期によるホルモンバランスの変化が関係しているかもしれません。
【お話を伺った人】
株式会社WELL BE INDUSTRY
看護師 結木 香帆(ゆうき かほ)氏
看護師の傍ら、自宅でアロマケアサロンを運営。妊活サポートから更年期のお悩み相談まで幅広く女性ホルモンケアについて、アドバイスを行う。
オンラインサロン、外部講師として、更年期セミナーも開催。
【株式会社WELL BE INDUSTRY】
https://www.wellbe-industry.com/

《だるさや無気力感は「ホルモンの波」によるもの》
今までサクサクこなせていたことが、急に面倒に感じる。
そんなやる気の低下や集中力の散漫は、更年期に起こるエストロゲンの減少が影響している可能性があります。
エストロゲンは、自律神経の安定や体温調整に加えて、脳内ホルモン(セロトニンやドーパミン)にも深く関与しています。
そのため、ホルモンの変化に伴い、気分の落ち込みや意欲の低下といった“メンタルのゆらぎ”が起こりやすくなるのです。

・考えがまとまらない
・物忘れが増えた気がする
・気分が晴れない
これらは、能力の低下ではなく、脳と体が再調整をしているサイン。
無理に以前の自分に戻ろうとせず、「今はそういう時期なんだ」と受け止めてあげることが、健やかさへの第一歩です。
《前のようにできない私を責めないで》
「昔の自分ならもっと頑張れたのに」多くの更年期女性がそう感じがちですが、それは決して衰えではありません。
むしろ今は、“がんばりすぎ”を手放すタイミング。
今は10できていたことが、7になった。だけどそれは”ちょうどいいペース”に戻った証。
「今の私には、7がちょうどいい」そう思えるようになることで、心がふっと軽くなり、自然と笑顔が戻ってきます。

《今日からできる!“やる気”をゆるやかに取り戻す3つの習慣》
1.朝の光を浴びて、リズムを整える
カーテンを開けて太陽の光を浴びるだけでも、セロトニンの分泌を促し、気持ちが上向きに。
深呼吸をしながらの“朝時間”が、心身のエンジンをゆっくりとかけてくれます。
2.GABAチョコでプチリセット
午後の疲れや気分の落ち込みには、GABA(ギャバ)入りのチョコレートもおすすめ。
1〜2粒をゆっくり味わって、ひと休みのスイッチを入れてあげましょう。
3.軽めの運動で、血流&ホルモンバランスを整える
ウォーキングやストレッチなど、気持ちいいと感じる程度に体を動かすと、脳への血流もアップ。「5分だけでも動く」その一歩が、“やる気スイッチ”の再起動につながります。

《がんばらない勇気を持って、自分にやさしく》
更年期の頭痛は、年齢のせいだけではありません。
更年期は、これまでの頑張りをねぎらい、これからの人生を整える大切なステージ。
だるさや無気力感も、少し休んでねという体からのメッセージかもしれません。
完璧を目指すのではなく、「今日はこれでOK」と思える日を、少しずつ増やしていきましょう。
今のあなたが過ごす“ちょうどいい毎日”こそ、心と体が健やかに整うヒントになるはずです。
※このコラムは健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療を目的としたものではありません。体調に不安がある場合は、専門の医療機関にご相談ください。
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