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【取材レポート】「私さえ頑張れば」はもう終わり。白書が明かした「孤育て」のリアルと、私たちが今すぐ自分を取り戻すためのヒント

仕事に家事、そして育児。毎日「時間が足りない」「自分のケアなんて後回し」と、ギリギリの体調で走り続けていませんか?
つくばウエルネスリサーチ取締役副社長 塚尾 晶子氏によると、女性の8割が働く時代となったいま、実は多くの女性が月経や更年期といった女性特有の健康課題を抱えながら仕事と育児、家事を両立しているとか。そして健康問題が起きている最中では、生産性が6割程度にまで低下したり、重い症状を抱える人の実に2人に1人(55.5%)が「3か月以内の退職」を考えるほど追い詰められているそう。
その背景には、体力不足が仕事のパフォーマンスや心の健康度を低下させているというデータも示されています。

2026年10月29日、筑波大学とつくばウエルネスリサーチによる「子育て女性のウェルビーイング白書 2026」の記者発表および健康増進プログラム「Wellpathy(ウェルパシー)コンディショニング」の報道公開が行われました。
全国6,334人を対象とした大規模調査から見えてきたのは、私たちが日頃感じていた「頼れる場所がない」「心身ともに限界」という叫びの、あまりにもリアルな現実でした。

《意識は令和、実態は昭和?浮き彫りになった、無意識の偏り》

今回の白書で特に衝撃的だったのは、子育てに対する「意識」と「実態」の大きなギャップです。
・「子育ては母親が中心で行うもの」と思う人:35.5%
・実際に「母親が中心で行っている」家庭:66.2%(実態は7割近く!)
・「子どもの体調不良時は母親が休むべき」と思う人:35.3%
・実際に「母親が仕事を休んでいる」家庭:63.6%

「子育ては夫婦で担うもの」という意識が表面上は広がりつつあるものの、現実には約30ポイントものギャップが存在し、実際の負担は昭和の時代のまま女性に偏っています。さらに、おむつ替えや授乳といった「目に見える作業」だけでなく、段取りや準備、子どもの健康管理といった目に見えない「頭の中の育児(メンタルロード)」は、女性だけで1日約3時間(月93時間20分)にも及んでいます。なぜこのようなギャップが生まれるのでしょうか?
それは、女性自身だけでなく、男性も、そして社会や企業までもが「家事・育児は女性がメインでやるもの」という無意識の思い込み(アンコンシャスバイアス)を抱えているからです。

本来、子どもが熱を出した時に休むのは父親でも母親でもどちらでもよいはずです。しかし、無意識の前提があるために「当たり前のように母親が調整する」流れになってしまう。男性の育休にしても、企業が実績づくりやパフォーマンスのために「3日だけ取らせる」といった実態に伴わない運用が起きているケースもあります。

専門家からも「父親が育てても子どもの愛着形成には差がないことが科学的に分かっている」と指摘されているように、この男女双方・社会全体に染み付いたアンコンシャスバイアスこそが、女性の体力を削り取り、本当の意味での「共育て」を阻む大きな壁となっているのです。

《日本の危機と言っても過言ではない?!》

・増加中!低筋肉量(サルコペニア)のリスクゾーン

いま、以下のように女性の健康が脅かされています。

【原因は”痩せ”ていること(筋力量が少ない)】

・日本女性の痩せ割合がOECD(経済協力開発機構・主に先進国)加盟国の中でワースト1位。
2位は韓国。個人的なイメージで、「韓国女性は痩せ体質で細い」と思っていましたが、韓国の2倍も痩せている女性が多いのが日本なんです。
・20、30歳代女性の5人に1人が痩せており、栄養不足。(国民健康・栄養調査.2023)
・20〜50歳代女性のスポーツ実施率が最も低い。(スポーツ庁.2026)
・体力の低下が20〜40歳代では25年で最低水準。(スポーツ庁.2026)
・痩せ型の女性は耐糖能異常(糖尿病予備軍)の割合が、標準比で約7倍も多いというデータも存在。これは肥満の方と同等の割合だといいます。
・20〜30歳代女性の5割弱が若年性更年期障害の可能性がある。(厚生労働省.2022)

“痩せ”ていること(筋肉量が少ない)で、低筋肉量サルコペニアリスクゾーン(※四肢骨格筋量/身長²(SMI)が5.7kg/m²未満者)の増加が起こっているというから、驚きです。
さらに!今回の研究を行っているSPI「包摂的コミュニティプラットフォームの構築」プログラムディレクターであり、筑波大学大学院教授の久野 譜也(くの しんや)教授によると「通常であれば骨の形成は20歳代がピークになり、年齢とともに骨密度が低下する傾向にあるものの、体重が軽いことが原因で(力学的な負荷が少ない)20歳代で骨粗鬆症の疑いがある割合も増えてきている」といいます。

《企業が動き出した!新しい健康のカタチ、ウェルパシーコンディショニングとは?》

このように「自分時間の確保」と「運動(身体ケア)」が必須な状況であるものの、子育て中の女性の多くは共働きで、すでに保育園や公的支援制度を効率よく使うために日々たくさん調べ、工夫しながらやり繰りされています。しかし現実には、制度の制約が多くて思うように使えなかったり、急な体調不良や集団生活のルールの中で融通が効かず、「頼りたくても頼れる方法がない」という限界にぶつかっている家庭がほとんどです。そんな「時間がない、個人に頼る限界」を突破するために生まれたのが、ウェルパシーコンディショニングです。

ウェルパシーコンディショニングは筑波大学等が開発した、働く女性のウェルビーイング向上を目指す健康増進プログラムです。仕事や家事・育児に追われ、自身の健康管理が後回しになりがちな女性に対し、就業時間中に健康づくりの機会を提供することで、セルフケアへの関心を高め、継続的な習慣づくりを支援します。

プログラムは「セルフチェック」「ミニ講座」「コンディショニング」「有酸素運動(ダンスチャレンジ)」などで構成され、1回約20分間、週2回実施(今回の取材先である日本生命様では週1回木曜日のお昼に実施。オンラインで残り1回、自分の好きな時間に実施し、ウェルパシーコンディショニングの要項をカバーされています)。個人の努力だけに頼らず、企業が働く女性の健康を支える新たな取り組みとして注目されています。東京オリ・パラ選手村で初めて日本が提供し、各国から好評を得たトータルコンディショニング技術を一般向けに応用したもので、激しい運動ではなく身体の使い方を学び、短期間で確かな改善成果が得られるのが特徴です。

・ウェルパシーコンディショニング体験者の声

Q.運動後の感想を教えてください

A.女性・57歳「ウェルパシーコンディショニングの後は、疲労感があるわけではなく、体がポカポカして首がスッキリしました。リズムチャレンジは、皆同じだと思うのですが、できなさ加減が楽しいです」

Q.この取り組みについて、どのように思われますか?

A.女性・57歳「普段は運動習慣がないので、社内ででき、習慣化できるのがうれしいです」

A.女性・51歳「家に帰ると家事や育児で自分のことが後回しになってしまっています。子どもに今お母さんストレッチしてるから待ってて!とは言えないので、会社で運動できるのがありがたいです。そして1人だと継続しづらい運動も、皆で決まった日時に行うので、仕組みとして続けやすいですし、楽しくできています」

《いま踏ん張っているあなたへ》

保育園や行政の制度を使おうとしても、融通が利かなかったり制約が多かったりして、「頼りたいのに頼れない」ともどかしい思いをしてきた方も多いはずです。ですが、今回の全国調査や国を挙げた取り組み(内閣府SIP)が示す通り、「女性ひとりに負担が寄っている現状」を社会全体が課題として認識し、これから企業や行政も本格的に動き出そうとしています。今はみんな本当に手探りで耐えている過渡期だと思いますが、決して1人で抱え込まず、自分を救う選択を重ねながら、みんなで一緒に前を向いてこの過渡期を乗り切っていきましょう!


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※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。またご自身でご判断したうえで、行動してください。

PROFILE
merrily編集部 編集長 / 星 ゆうこ
merrily編集部 編集長 / 星 ゆうこ
美容研究家、ライター・エディター、コスメ&サプリプランナー。 コンサルなども行い、美容全般を仕事としています。ライター歴約13年。西洋医学・東洋医学・酵素栄養学・分子栄養学・NASA使用の心理学など学んだ分野は多数、これまで学びにかけてきたお金は200万越え。所持資格は15以上に。merrilyでは編集長として、皆さんが思わず「へぇ〜!」と言ってしまうような、耳よりな情報をお届けします!
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