「またイライラしてしまった……」「なんだか心がザワつく」
その感情、もしかするとセロトニン不足が原因かもしれません。
40代に差しかかると、ホルモンバランスの変化により、気分が不安定になることが増えてきます。特に女性は、更年期に向けて“ごきげんホルモン”とも呼ばれるセロトニンの分泌が減少しやすくなるのです。
そこで今回は、看護師・結木香帆さんが提案する『セロ活(セロトニン活性化活動)』をご紹介。
特別な準備はいりません。今日からすぐできる、気持ちを整えるシンプルな習慣を始めてみませんか?
【お話を伺った人】
株式会社WELL BE INDUSTRY
看護師 結木 香帆(ゆうき かほ)氏
看護師の傍ら、自宅でアロマケアサロンを運営。妊活サポートから更年期のお悩み相談まで幅広く女性ホルモンケアについて、アドバイスを行う。
オンラインサロン、外部講師として、更年期セミナーも開催。
【株式会社WELL BE INDUSTRY】
https://www.wellbe-industry.com/

Q.なぜイライラするの?更年期とセロトニンの深い関係
「どうしてこんなことでイライラするんだろう……」と自分を責めていませんか?
実はその感情の揺らぎ、女性ホルモンのゆるやかな減少に伴うものかもしれません。
セロトニンは、気分を安定させ、精神的な安心感をもたらす“しあわせホルモン”。ところが、更年期に入るとこのセロトニンが減少しやすくなり、ちょっとしたことにも心が反応しやすくなってしまうのです。
《食事だけじゃない!暮らしの中でできる『セロ活』のすすめ》
セロトニンは、栄養だけでなく生活習慣の中でも増やすことができます。意識したいのは、次の3つのポイントです。
1.朝日を浴びることで「ごきげんスイッチON」
朝起きたら、まずカーテンを開けて朝日を浴びるだけで、セロトニンの分泌がスタート。
洗濯物を干すついでに5分だけでも外に出て深呼吸するだけで効果的。おでこに太陽の光が当たるように意識してみてください。

2.リズム運動で“心のリズム”を整える
ウォーキング、ヨガ、ラジオ体操、食事中の咀嚼、ガムを噛むことまで。
一定のリズムで身体を動かす行動は、セロトニンを活性化させることが知られています。
お気に入りの音楽で手拍子するだけでもOK!「楽しめる範囲で、ゆるく続ける」がコツです。

3.ゆるいつながりが心の栄養に
誰かとの会話、ペットとのふれあい、たとえ鏡の中の自分への「おはよう」でもセロ活になります。
「今日寒いですね」「そのバッグ素敵ですね」といった軽い会話でも、人とのつながりを感じられることが心のビタミンに。

《看護師・結木香帆さん直伝!“ちょこっとセロ活”リスト》
・朝の深呼吸を3回
・ガムを噛みながら家事をする
・誰かに「ありがとう」と伝える
・鏡の前で自分に「ありがとう」と言う
・ラジオをつけて音のリズムに乗る
・おでこに朝日を当てる

どれか一つでOK。気づいたときに、気軽に実践することが続ける秘訣です。
イライラした時は「私、いまセロトニンが足りてないのかも」と思って、自分に優しくしてあげてください。
《更年期のイライラは、「整える」ことでラクになる》
更年期のイライラは「我慢」ではなく「整える」が正解。
もちろん、食事や睡眠などの基本も大切ですが、心の栄養=セロトニンを意識的に育てていくことで、気持ちの安定につながります。
がんばりすぎなくて大丈夫。日常の中に“小さなセロ活”を取り入れて、自分のごきげんを自分でつくっていきましょう。
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