更年期を迎えると、女性ホルモンの減少によって自律神経やメンタルのバランスが乱れやすくなり、些細なことでイライラすることが増えることもあります。特に40代以降の女性にとって、更年期のイライラを軽減する方法を見つけることは大切です。そんなお悩みを、毎日の食事を少し見直すだけでイライラを抑え、心を整えることができるのだとか。
今回は看護師・結木香帆さんが「朝・昼・夜」それぞれにおすすめの食材や食べ方を、詳しくご紹介してくれます。今日から取り入れられる簡単なポイントをチェックしてみましょう!
【お話を伺った人】
株式会社WELL BE INDUSTRY
看護師 結木 香帆(ゆうき かほ)氏
看護師の傍ら、自宅でアロマケアサロンを運営。妊活サポートから更年期のお悩み相談まで幅広く女性ホルモンケアについて、アドバイスを行う。
オンラインサロン、外部講師として、更年期セミナーも開催。
【株式会社WELL BE INDUSTRY】
https://www.wellbe-industry.com/

Q.更年期のせいか、最近ちょっとしたことでイライラすることが増えました。イライラした時の対処法を教えてください。
更年期は女性ホルモンのゆらぎで、自律神経やメンタルのバランスが乱れやすくなります。そんなときは食事を見直してみましょう。
《朝ごはんでイライラ対策|“ごきげんホルモン”を増やす食べ方》
朝ごはんは、しあわせホルモン“セロトニン”のスイッチを入れる大事な時間です。朝からイライラしやすい、気分が落ち込みがちという方は、たんぱく質を意識した食事を取り入れてみましょう。
【ポイント】たんぱく質をしっかりとる
朝、たんぱく質をとることでセロトニンの材料が補われます。セロトニンは日中のイライラや不安をやわらげ、夜には“眠りホルモン”メラトニンに変わってぐっすり眠るサポートをしてくれますよ。
<おすすめ食材>
・納豆ご飯
・豆腐とわかめのお味噌汁
・卵料理
・ヨーグルト+ナッツ
忙しい朝でも「ゆで卵1個+バナナ1本」なら手軽に取り入れられます。

《昼ごはんで腸内環境を整えてイライラを予防》
セロトニンの多くは腸で作られます。
腸が元気であれば、イライラしにくいメンタルを保てるのです。
【ポイント】腸をいたわる食材をプラスする
昼食には、消化吸収を助ける温かいスープや、腸内細菌のエサとなる食物繊維を意識して摂取しましょう。
<おすすめ食材>
・海藻・根菜・発酵食品を取り入れる
・茶色(玄米など)×緑(葉野菜など)×ネバネバ(オクラや納豆など)の組み合わせを意識
・汁物や副菜が選べる定食がおすすめ

《夕ごはんでリラックスモードへ切り替え》
夕食は一日の疲れを癒し、リラックスモードへと導く大切な時間です。
【ポイント】「消化にやさしい食事」を意識する
寝る前まで胃が働いていると睡眠の質が低下し、疲れが取れにくくなります。良い睡眠を得るためにも「内臓のリラックス」が重要です。
<おすすめの食べ方>
・たんぱく質は消化にやさしい大豆製品を積極的に
・揚げ物よりも煮る・蒸す・和える調理法を選ぶ
・生野菜よりも温野菜や汁物を取り入れる
・食べすぎを避け「腹八分目」を意識
・よく噛んで食べることも大切

《更年期は対策次第でなんとかなる!》
更年期のイライラ対策には、朝・昼・夜それぞれの食事を工夫することが効果的です。朝はたんぱく質をしっかり摂ってセロトニンを増やし、昼は腸を元気にする食材でメンタルを安定させ、夜は消化に優しい食事でリラックスモードへと導きましょう。
日々の小さな工夫が心のバランスを整える助けになります。 無理せず、できることから取り入れてみてくださいね。
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