看護師・結木 香帆さんが教える！今日もゆるっと、私のからだと会話しよう

40代後半からの頭痛、もしかして“更年期サイン”かも？
40代後半、なんだか最近、頭がズキズキする頻度が増えた…。
「これって更年期の影響？」「病気だったらどうしよう…」と、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、更年期と頭痛には深い関わりがあります。今回は、看護師・結木さんが教えてくれた“更年期と頭痛の関係”と、そのセルフケア方法をわかりやすく解説していきます。

【お話を伺った人】

《更年期に増える頭痛の正体は？》

40代以降に起こりやすくなるのが、片頭痛（偏頭痛）。
こめかみや目の奥がズキズキと痛む症状が特徴で、更年期の女性に増える傾向があります。

その背景にあるのが、女性ホルモンエストロゲンの減少。
このホルモンが減ると、血管の収縮や拡張をコントロールするセロトニンという神経伝達物質も低下。結果、血管が拡張し、神経を圧迫して痛みを引き起こすのです。

《セルフケアのポイント》

・冷やす、たんぱく質、朝日を味方に

まずは冷却ケアを試してみて。
冷やすことでラクになる場合は、血管の拡張が原因の可能性大。市販の冷却ジェルシートなども活用を。さらに、生活習慣を少し整えることも頭痛予防に役立ちます。

・たんぱく質をしっかりとる（セロトニンの材料になります）
・朝日を浴びる（体内時計を整え、セロトニン分泌を促します）
・腸内環境を整える（セロトニンの多くは腸でつくられるため）

・気、血の巡りも大切に。東洋医学的アプローチ

東洋医学では、更年期の頭痛は、気や血の巡りの滞りと、捉えます。
そこでおすすめなのが、以下のようなやさしいセルフ養生です。

・首、肩まわりのストレッチ：血流を促進し、緊張型頭痛にも効果的
・深い呼吸やゆったりとした入浴：自律神経を整えるサポートに
・睡眠の質を整える：ホルモンバランスの安定に不可欠

・女性ホルモンをやさしくサポートする方法

生活に取り入れやすい方法で、女性ホルモンを支える習慣を。
・アロマセラピー
　→ ベルガモット、ゼラニウム、クラリセージなどの精油は、ホルモンバランスのサポートにおすすめ。
・大豆製品を意識的にとる
　→ イソフラボンには「植物性エストロゲン」としての働きがあり、バランスを整える力に期待。
・軽い運動（ウォーキングなど）
　→ 血流アップ＋セロトニンの分泌促進に効果的です。

《年齢のせいにせず、からだからのサインに気づいて》

更年期の頭痛は、年齢のせいだけではありません。
ホルモンや神経の変化、日々のストレスや生活習慣も密接に関わっています。
冷却やアロマ、食事、運動など…できることから一歩ずつ。
今の自分にやさしくすることが、結果としてつらさを和らげてくれます。
そしてなにより、いつもと違う強い痛みや繰り返す頭痛があるときは、
早めに医師に相談することも大切です。

からだからのサインを、見逃さず、責めずに受け止めて。
今日もゆるっと、自分と会話してみてくださいね。

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※このコラムは健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療を目的としたものではありません。体調に不安がある場合は、専門の医療機関にご相談ください。
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