良質な睡眠を取るためのキーポイント「体内時計」について、睡眠改善インストラクターの資格を持つ“眠りの専門家”に教えていただきました。体内時計と睡眠の関係や、体内時計が狂ってしまった時のリセット方法のほか、merrilyメンバーのみ閲覧可能な部分では、体内時計を狂わせないための過ごし方をお聞きしています!
【お話を伺った人】
睡眠改善インストラクター
友部崇さん
着るだけで疲労回復や安眠を促すリカバリーウエア(疲労回復ウエア)を販売するメーカーに所属。商品開発にも携わり、素材や縫製に関しての知識も豊富に有するスペシャリスト。
【HP】
https://liflance.jp/
《眠りの専門家が教える体内時計の戻し方とは?》
Q.そもそも体内時計とはなんですか?
友部さん:「人が生まれながらにして持っている“生体リズム”のことです。一定の時刻がくると自然に眠くなり、一定時間眠ると自然に目が覚めるのは、体内時計の“睡眠・覚醒リズム”の働きです。ヒトに備わる体内時計の平均は24.18時間(約24時間10分)で、地球の自転周期である24時間(1日)よりも少し長いと言われています」
Q.たった10分のズレですが、積み重ねるとどうなるのでしょうか?
友部さん:「体内時計の乱れは睡眠のほか、体温の変化や、ホルモンの分泌、消化器系の活動など、様々な不調の原因になります。
例えば、正常な生体リズムであれば、体温は午前3時~7時頃までが一番低く、そこから徐々に上昇。午後2時~6時頃が最も高くなります。その後、午後9時以降から入眠に向けて、足や手の甲の皮膚温を上昇させて放熱し、徐々に体温(深部体温)を低下させていきます。
体内時計が乱れると、1日の活動に合わせて体温を変化させることが難しくなるため、眠りにくくなったり、起きにくくなったりします」
友部さん:「さらに、ホルモンにも影響が出てきます。特に影響を受けやすいものは、メラトニンとコルチゾールです。
メラトニンは、睡眠に関わるホルモンとして知られていますが、密接に関わっている女性ホルモンや免疫の働きにも影響を与える可能性があります。
またコルチゾールは、たんぱく質代謝や脂肪の分解など代謝の促進などを担うホルモンです。ストレスで分泌が増加するので、慢性的に濃度が高くなると、うつ病や生活生活習慣病などの一因になるとされています。
さらに、食欲を抑えるホルモンや、食欲を促すホルモンへの影響もあるため、肥満をもたらすことにも繋がります」
Q.体内時計の乱れを直す方法を教えてください!
友部さん: 「体内時計の乱れは、脳と末梢(内臓)で起こるので、それぞれのズレを修正する必要があります。
脳の時計のズレをリセットするのが「光」です。光の刺激を受ける機構は、視床下部の内側基底部にある「視交叉上核(しこうしゃじょうかく)」と呼ばれる神経の核の中にあります。
朝は15~30分程度、太陽光をしっかり浴びて、脳に刺激を与えましょう。もし時間に余裕があれば朝の散歩をするのも良いですね。時間がない場合は、太陽の光が入る場所で朝食を摂りましょう。
内臓は「食事」によってリセットされます。朝食は、前夜の夕食から長い絶食後に食べる最初の食事なので、特に重要です。ポイントは「咀嚼と食物繊維」。食欲や時間がなく、スムージーで済ませるという方は、ドライフルーツやナッツなどの固いもの追加してみてください。消化に負担をかける「ドカ食い」と「ながら食べ」は厳禁です。朝食を規則正しく摂って“腹時計”をリセットしましょう」
Q.体内時計が大幅に乱れるのは〇〇な時!気を付けたいポイントとは?
友部さん:「平日は決まった