Interview

【インタビュー】株式会社八仙(はっせん)代表 野々口 明美さんに聞く!「有機クコの実」から広がる健康的な生活とは?

【プロフィール】

株式会社 八仙(はっせん)
代表 野々口 明美さん

有機栽培されたクコの実やナツメを扱う。東洋医学に精通しており、近年では人間の三大欲求”食欲・性欲・睡眠欲”に着目。豊富な知識を生かし販売だけでなく、発信も続けている。
【所持資格】
有機クコの実研究家
スーパーフードエキスパート
オーガニックアドバイザー
薬膳アドバイザー
アーユルヴェーダ―アドバイザー
ベビーサイン認定講師

Q.有機クコの実の誕生ストーリーを教えてください!

野々口さん:「はい!八仙は、世界で初めて『有機・オーガニック』クコの実の開発に成功して、2006年に『有機100%クコの実ジュース』を製品化した会社です。
最近増えてきたオーガニックのクコの実ですが、最初に農園からつくってきたのは先代(八仙創設者 川上 敏恵 氏)なのです。中国に渡り、「オーガニックのものをつくりたい!」と試行錯誤し、手つかずの土地を使わせてもらって栽培し、現在に至ります。
それから、15年以上オーガニックゴジベリー(有機クコの実)の販売を続けていますが、発売当初から特に、欧米でのウケが良くて人気ですね。
中国の中でも、オーガニッククコの実は一番有名な生産地で世界的にもそこのゴジベリーは高級で、品質の良さが認められていることから、健康志向の強い欧米に多く流通していて、中国国内でも産地の近郊で流通している程度なんです。」

Q.有機クコの実は乾燥したものではなく、果汁からスタートしたのですか?

野々口さん:「そうなんです。現在でも日本での流通は、オーガニックと言っても数パーセントの果汁を混ぜたりしているものがある中、ストレート果汁100%のものは貴重な存在になっています。味は、飲んだことがあるような親しみある甘酸っぱさ、濃厚でとろみがあって杏の味に近くて後味にほんのり種の苦みを感じるかもしれません。飲み方は、そのままで大丈夫ですが、濃厚なのでヨーグルトにかけたり、グラスに残っちゃうのがもったいないので、豆乳などの飲料で割って飲むのもいいと思います。1日20mLくらいを目安に飲むのがベストです!」

筆者、炭酸水で割って飲むのが、最近の日課になっています!

Q. クコの実の魅力とは?

野々口さん:「日本だと、目と肌にいいと言われていますが、中国だと「自分の足で立って死にたいならクコの実を食べなさい」と言われているんです。なので食べて欲しい理由としては、健康長寿を目指すというところなんですよね。
例えば、肌のために食べてと言われて食べ続けても、劇的に肌に効果がなかったら肌以外に現れている良い効果に気がつかないことがもったいないと思うんです。
クコの実は、肝臓と腎臓に作用するものとして漢方の世界では有名なので、肝臓にいい=目や肌にいいはもちろんなのですが、それと同時に肝臓って “怒りやイライラ”などの感情に関係する臓器だと言われているので、食べることによって気持ちが落ち着いてやさしくなれたりといった変化をもたらしてくれる効果も期待できると言われています。
また、肝臓は血を送り出す臓器でもあるので、貧血改善にもつながるということで、中国では使われているんです。だから“貧血にはナツメがいい”と言われていますが、実際、血を増やして全身に流すのはクコの実のほうだと言われてるんですよね。健康長寿を目指すためにも、食はエネルギーになるので、ただ目や肌といった見える部分だけを意識するんではなく、見えない内臓にも意識を向けて食べて欲しいなと思います。」

Q.クコの実やナツメ、効率よく食べる方法はある?

野々口さん:「どちらも生薬でありながら果実なので、食養生の入り口として、手軽に美味しく自分でトッピングするなど楽しめるような形で食べられたらいいなと思っています。食べ方は確かに、深く研究すると複雑になるのでシンプルに、身近において好きな時に食べてもらえる存在になればいいですね。
実は台湾などの中華圏に行くと、クコの実もナツメもどんなお料理にも入っているんですよ。アジアンスイーツはもちろんですが、お茶や鍋、おかゆなどクコの実とナツメはセットになって入っていることが多いので、自然と摂れるようになっていて、そんな食べ方が理想ですね。
アジアンスイーツのような感じで、和菓子でも薬膳スイーツをつくりたいなと思っているんです!黒糖や小豆との相性は抜群に良くて、ぜひクコの実と合わせて完成させたいです。
あとはクコの実は健康志向の方は、一度は買われていると思うのですが、意外にそのまま棚の奥に眠っている人、いらっしゃるんじゃないですか?使い切れない人、多いと思います。」

取材に同行していた編集長:「使い切れないという人もいるみたいですよね。私なんかは、最近寒いので、朝温かい黒糖のお茶にクコの実とナツメを入れて飲んで、最後そのままもぐもぐ食べちゃうというのに最近ハマっていて(余裕があれば生姜やシナモンも入れます)。黒糖がない時は、黒豆茶に入れてます。そんな感じで、毎日摂っていたら大袋のクコの実もすぐに消費しちゃいますよ!(中医学でいうとことの気血を補うというもの。)」

どれも八仙さんで扱っている製品。この日は、『UN/ME(アンミー)』のハーブティー「恋紅」にクコの実とナツメを入れて。

野々口さん:「まずクコの実を選ぶときはオーガニック認証が付いているものを選んでください。中国産がほとんどのクコの実においてはオーガニック認証が選ぶ上で大切なポイントです。弊社のオーガニッククコの実は、ゆうこさん(編集長)がやっていただいているように、直接お茶にポンと入れたりできるんですね。どうしてかというと、天日干しをしていないからなんです。オーガニック以外のクコの実は、その産地が砂漠地帯或いは隣接しているため、天日干しだと不衛生な場合があるのです。その土地の環境によって天日干しが必ずしも良いというわけではないんですよね。
気軽に料理やおやつなどに使って欲しいので、できればオーガニックのクコの実でも、天日干しでないものを摂ることをオススメします。」

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Photo by Tim Arterbury on Unsplash

編集長:「あとは、ちょっと話が逸れるんですが、この分野で考えると白湯もいいですよね。身体の内側から温まって、水分補給もできるし、胃腸が動きやすくなるので、鉄瓶で沸かして冷ますという方法で作る白湯もいいんですけど、お湯でもありだと思います。」

野々口さん:「お湯でもいいから、飲んで温まることはいいと思います。ダイエットや健康のためにも、いいですよね。そこにクコの実があったら、朝からパワーチャージできて最高の一日の始まりですね!」

オーガニッククコの実(ゴジベリー)のお話、私は今までなんてもったいないことをしてきたのかと感じました。杏仁豆腐のトッピングとしか見ていなかったのが残念でなりません。美味しくて摂取の方法もたくさんあるオーガニッククコの実に、これからは大注目!そして元気に年を重ねられたらと思います。次回のお話は、人間の3大欲求のバランスや大切さ、野々口さんのマイルールをお伝えします。

【株式会社八仙】
https://baxian.co.jp/


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PROFILE
merrily編集部 エディター&ライター / 森岡 陽子
merrily編集部 エディター&ライター / 森岡 陽子
1974年生まれ。2人の大学生の子どもを持つ母。不器用ながら「努力と根性」で女性誌 のライターを10年以上経験、これからは軽やかにライフスタイルのお役立ち情報を発信で きたらと思っています! 「桃子俱楽部」オンラインサロンで、スキンケアやメイクを勉 強中、好きなことにはトコトン突き進むタイプ。
著者のウェブサイト:https://www.instagram.com/__yokom_