Interview

【インタビュー】2016年ワールドサイフォニストチャンピォン佐藤成実さんに聞く!スペシャリティコーヒーのおもしろさと価値を楽しむ方法

1月27日、東京・下北沢に日本初出店となる「Belleville Brûlerie TOKYO」がオープン!
下北沢という地域に溶け込み、毎日気軽に通ってもらえるようなお店にしたい、と明るく開放的な店内で「こんにちは!」とホッとする言葉が行き交うカフェで出されるコーヒーのことなど、代表の佐藤成実さんに聞きました。

下北沢駅南西口すぐの複合施設「(tefu) lounge」(テフラウンジ)の1階に、1/27にオープンしたコーヒーショップ「Belleville Brûlerie TOKYO(ベルヴィル ブリュルリー トウキョウ)」。
インタビューをお願いしようと挨拶をして着席したところへ、「今日は“ボディビルダー”というコーヒーをご用意しました!ブレンドの名前です」と明るく声をかけていただき、いい香りのコーヒーが目の前に置かれました。

Q.どのようなコンセプトのカフェですか?

佐藤さん:「ベルヴィルは、ブレンドコーヒーをメインに出していて、浅煎り・中煎り・深煎りの味わいを可視化、味だけでなく目でもわかりやすいようにブレンドごとにイメージのポスターもつくっていてご案内しています。豆の販売もしていて、試飲をしながら「こんなにも味に違いがあるんだ!」とコミュニケーションを取りながら、おうちでも美味しいコーヒーを飲んでもらえたらと思っています。パリに本店があり、日本では1号店となります。
大学時代、留学していたのですが、その時、「課題をやるのはカフェ」というのがルーティーンだったんです。カフェの雰囲気が、なんとも居心地が良くて。それに店員さんと親戚みたいな会話が楽しくて!このカフェも、そういう居心地の良いお店にしたいなと思っています。」

Q. コーヒーの技術を磨くようになったきっかけは何かありますか?

佐藤さん:「人が集まるところ、カフェの空間が好き!という理由で、カフェで働き始めたのがきっかけですね。実はコーヒー、最初はお砂糖やミルクがないと飲めなかったんです。「コーヒー=苦くて濃い」というイメージがありましたが、色々と知っていく中で、味の変化や種類の多さに驚いて、いつしかブラックでも楽しめるようになりました。そこで、空間よりもコーヒーが好きになり、抽出の仕方で味が変わることなどの奥深さを知ったのです。」

Q.ベルヴィルのブレンドコーヒーの種類を教えてください!

佐藤さん:「パリの本店では6種類定番のブレンド、日本では常時4種類のブレンドがあります。徐々に増やしていく予定です。気分に合わせてセレクトしてください!」

〈ボディビルダー〉
深煎り。リキュールのような余韻とダークチョコの香りとともに、顔にパンチをくらったような力強さが。時間をおくと少し軽やかな酸味が広がる。
〈ラ トラディション〉
深煎り。本国パリのオーナーが昔訪れた日本の喫茶店を思い出しながら手がけた“日本OPEN記念”となる、どこか懐かしく味わい深いブレンド。昔ながらの香りとコク。
〈ル ミストラル〉
浅煎り。個性あふれたアフリカ産の豆だけを緻密に、そして丁寧に焙煎。活き活きとした軽快さとスパイシーな味わいはエキゾチック!紅茶のようなフルーティさと爽やかな後味。
〈シャトーベルヴィル〉
中煎り。果実の香りと繊細でありながら安定したボディに敬意を表してシャトーと冠しました。赤ワインのような香り高い味わいで、冷めると渋みやタンニンを感じる。

佐藤さん:「コーヒーに詳しくない方や、苦手な方でも寄ってもらえるように、浅煎り〜深煎り・酸味・苦味と、フレーバーのバランスを考えて選びました。
街のコーヒー屋さんが増えていたり、東京でコーヒーショップをしていた方が、地方に行ってコーヒー屋さんを始めたりとか、全国的に美味しいコーヒーが飲めるようになってきていて、ワクワクしますよね。生活にコーヒー屋さんや喫茶店が溶け込むような、地元の人に愛されるお店っていいですよね。」

Q.これからおうちコーヒーを楽しみたいと思っている方にオススメの豆はありますか?

佐藤さん:「紅茶が好きな人にはフレーバーティーのような香りの浅煎りをオススメ。
そうでない場合は、深煎りのコーヒーをオススメしますね。
まずはお店の定番深煎りを飲んでもらって、ご案内します。好みもありますからね。
あと豆の保管方法なのですが、細かい些細なことなんですけど、とにかく豆を空気や直射日光に触れさせないことが香りを保つ秘訣となります。
すぐに飲みきれる場合は冷暗所での保存で大丈夫ですが、消費するのに少し時間がかかる場合は、実は冷凍庫保存がオススメです。
冷蔵庫は開け閉めが頻繁にあって温度が安定しないので、温度が安定している冷凍がベスト!とはいえ、出したら使う分だけをすぐに挽いて、またしまってください。
そして粉は冷たいままコーヒーを淹れることが一番美味しく飲めるポイントです。
温度の変化があるところには置かず、空気に触れさせないように気をつけてください。意外と小さいところがポイントなのです。」

Q.コーヒーを淹れる際、お湯を入れるコツがあれば教えてください!

佐藤さん:「湯口が細い方が安定して注ぎやすいのはありますね。コーヒーフィルターの中心が、お湯の通り時間が長いので、真ん中から均等に濡らしていくのがいいと思います。
お湯を注ぎ始めてから、終わりまでで、何分かかっているのかを計ると味が安定します。
淹れている時間で味が変わります。
好みで時間を決めておくと安定していつでも美味しいコーヒーが出来上がりますよ。コーヒー屋さんでも時間を計っているところが多いです。
お湯の温度でも香りや味が変わりますね。浅煎りで、酸味を立てたい場合は高温、深煎りで甘みを出したい場合は低温と、印象が変わるのでぜひ試してみて欲しいです。繊細なところや、正解がないのでおもしろいですし、奥が深いんです。
もともとコーヒーがお好き、ということではなくハマっていった佐藤さんだからこそ気づけたコーヒーの奥深さやおもしろさを、たくさん教えていただきました。これを見て、「近所の気になるコーヒーショップに行ってみようかな」と思っていただけたら嬉しいです!
そこには、コーヒーの他にも新たな発見があるかもしれません。」

左)ティーパックタイプの1杯分コーヒーが楽しめるディップスタイルコーヒーもお手軽!/ 右)左はお店のキャラクター「マルセルくん」

【店舗情報】
Belleville Brûlerie TOKYO(ベルヴィル ブリュルリー トウキョウ)
住所:東京都世田谷区北沢2-21-22(tefu)lounge(テフラウンジ)1階
TEL:03-6450-7061
公式HP:https://belleville-japan.com/


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PROFILE
merrily編集部 エディター&ライター / 森岡 陽子
merrily編集部 エディター&ライター / 森岡 陽子
1974年生まれ。2人の大学生の子どもを持つ母。不器用ながら「努力と根性」で女性誌 のライターを10年以上経験、これからは軽やかにライフスタイルのお役立ち情報を発信で きたらと思っています! 「桃子俱楽部」オンラインサロンで、スキンケアやメイクを勉 強中、好きなことにはトコトン突き進むタイプ。
著者のウェブサイト:https://www.instagram.com/__yokom_